・4月から先生になる大学生や初任者の方
・最近クラスが落ち着かない担任の先生
・席替えの仕方をアドバイスしたい学年主任の先生
これらに当てはまる人は必見です。
いつもなんとなく、くじ引きで席替えをしていませんか?
この記事を読めばリーダーが育つ実践的な席替えの方法がわかります。
私ディディットは中学校の教員として、地域で1番荒れていると言われた教育困難校での指導経験や学級崩壊クラスの担任を持ち、立て直してきた経験があります。
私自身、体も細く、怖いタイプではありませんが戦略的に考え、クラスを良くする方法を考えてきました。
ではクラスを良くする最強の席替えについて教えていきます。
※席替えの仕方を考える上で宮澤悠維先生の理論を参考にしています。
班長選挙を行う

まず、班編成を考える上で5〜7人程度の班を6班作ります。
班に、それぞれ班長を任命します。
班長はクラスメイトの相互選挙によって選びます。
班長として選ぶ条件は以下の通りです。
・自分が好きな班を作るのではなくクラス全体のことを考えられる人
・日常生活で目立たない仕事等も地道に取り組む信頼できる人
これらの条件を生徒に伝えた上で班長を決定します。
中学生はみんな根本に認められたい、褒められたいという思いを持っています。
選挙を通してリーダーになるとすごく嬉しそうにしています。
日ごろ真面目に地道に頑張っている生徒が報われる場や認められる場を積極的に作っていきましょう。
班長選挙は上記の条件に当てはまる生徒を男子3名、女子3名アンケートで選び、選出します。
紙による集計でもかまいませんが、時短のためGoogle formを使用するのがおすすめです。
班目標を決める

班長6名と担任で会議を行い、班目標を設定していきます。
班目標は学級目標を踏まえ、クラスが良くなるための目標を考えます。
「楽しく思い出に残る班にしよう」といった目標はNGです。
楽しく過ごすために何を班員が努力すれば良いのか明確になる目標を設定します。
例えば先ほどの目標よりも「楽しく過ごすために班員全員と毎日コミュニケーションをとる」といったような目標の方が適切でしょう。
班員を決める

まず、班長同士で会議をして、副班長を決定していきます。
副班長は班長が男子の場合は女子を、女子の場合は男子を任命します。
必ず班目標に向かって信頼して取り組むことができる相手を選ぶようにします。
男子のリーダー、女子のリーダーそれぞれ育てていきます。
副班長が決定したら班員を選んでいきます。
班員は男女のバランスが均等になるように選びます。
班員を選ぶ上で気をつけることは以下の通りです。
・低学力の生徒、授業妨害をする生徒が同じ班に固まらないように
・トラブルを起こしやすい子同士は席を離す
・孤立して嫌な思いをする子が出ないようにする
学習に集中出来ない子には、周りにうまく声掛けができ、学習を教えられる生徒を配置します。
いじめの関係にある生徒やすぐケンカをしてしまう生徒が近くにいると問題が生じる可能性が高いので意図的に離します。
友達が少なく孤立しがちな生徒や不登校ぎみの生徒は近くに一定の人間関係がある生徒を配置し、学校に来やすい環境を整えます。
上記の条件はそのまま生徒には伝えず、人権に配慮しながらうまく伝えるようにしましょう。
班長同士は仲間です。
自分の班だけ良ければいいやではなく、隣の班長がしっかり班をまとめられるか思いやりを持ちながら班員を決めることを事前に伝えておきましょう。
席の配置を決める
班員が決まったら席の配置を決めていきます。
席配置を決める上で考えるのは以下の点です。
・集中しづらい生徒は端の席を避ける
・班同士の人間関係を考慮する
・班長、副班長は班全体を見て指示を出せる配置にする
・特別な配慮が必要な生徒への支援
席の端は教師に対して少し斜めに目線が行くため、集中するのが苦手な子は横を向いたら気が散ってしまうことが多くなってしまいます。
特に廊下側は外も気になる要因の一つとなってしまいます。
また、班同士の人間関係を考慮しながら、席が隣り合うところでうるさくなってしまったりトラブルが起きないように配慮していきます。
班長、副班長は班の後方など全体を見て指示を出せる場所に配置するのがおすすめです。
目が悪い、耳が聞こえづらい、背が低くて見えない等の生徒は席替えの前に要望を聞いておきましょう。
係を決める
班が完成したらクラスで班を発表します。
班の発表後は班の中での係を決めます。
係は以下の例のように作りますがクラスの実態に応じて柔軟に変更してください。
・保健・食事係:健康観察カードの回収、窓の換気、手洗い消毒の呼びかけ、給食当番の分の配膳
・環境係:班の掲示物の作成、掃除がない日の係清掃
・配布係:生活記録ノートや名札、手紙の配布・回収
・学習係:HRで問題を出す、授業前の着席や予習の呼びかけ
これらの係を班員につけることで一人一人に仕事を与えていきます。
よく頑張っているところは面談時に褒めたり、通知表の所見に記載したりと保護者にも活躍を伝えてあげましょう。
班の反省

毎週金曜日の帰りの会で各班ごとに目標が達成できているかどうか反省を行います。
次の週に繋げられるような有意義な話し合い活動にしましょう。
まとめ
以上が私が実際に行っていた席替えの方法になります。
学級の小リーダーが育つのに加えて一人一人の役割が明確になります。
班長は2回連続で行ったら選ばれないなどルールを加えることで色々な子がリーダーを経験するようになります。
今回班長を中心に席替えを決めましたがクラスの実態に応じて上記の考え方をもとに担任主導で席を決めたり、学級委員と一緒に決めるのも一つの方法です。
あくまで一例なので自分のクラスで使いやすいように柔軟にアレンジして効果的に使ってもらえたら幸いです。
学級経営について何か質問等ありましたらコメント欄にお願いします。
今後も学級経営術含め、教育に有意義な情報を発信していきます。
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